【My Journey】僕の旅するEveryday!

【My Journey】僕の旅するEveryday!

2021.07.09

今回、コラムを初執筆するにあたってまず1つのテーマにしたかったのが旅だ。ショートパンツとビーサンは旅のユニフォームだ。

インターネットが発達して以来世界は近くなった。僕もインターネットの恩恵には賜ってきたし、様々な良いことが得られているからあの頃には後戻りできないと思う。その一方、インターネットが持ち運べるようになったiPhoneの普及が2010年頃とすると、それまでの僕のような旅人はネットカフェ&図書館で情報を収集していたし、2000年ごろはロンリープラネット(洋書)と地球の歩き方(和書)が情報収集のメインだった。インターネット元年が最近に思えるなら、残念ながらあなたはもうこっち側(おじさん側)の人間です。けれど、その頃は旅することは、リサーチから実行までいちいちが経験だったし糧となった。リサーチできずに現地に飛び込んでしまわないとわかんないことも多かった。今はすごく便利だけれど、少し寂しいかな。そんな僕は大学生の頃はデジカメも買えずに旅してたからデータもあまり残ってないのだけど、「記録よりも記憶」と言い張ってきた。しかし最近は、昨日妻の言っていた今週末の予定も思い出せない、記憶が怪しくなってきている(←ちゃんと聞いてないだけだと叱られるが)こんなことなら、ちゃんと写真に残しておけば良かったとも思う。

そんな僕のN O1好きな街はポルトガルだ。

ポルトガルに関わらず、ヨーロッパが好きだなぁと思う。ヨーロッパでイメージされる街はロンドンやパリかもしれない。けど本当に美しいのはヨーロッパのカントリーサイドだ。

ヨーロッパは生活の質が高い。よく日本や中国やアメリカのG D Pがニュースになる。なんか順位をつけられると負けた気がする、中国に抜かれたよとか、韓国伸びてるよとか。けどヨーロッパはそんなの気にしてない。とっくにアジアに抜かれているけど、カントリーサイドまで行き届いた生活の豊かさ、物価の高さ。それでいて給料も高いのだから。同じ先進国でも日本やアメリカのように大量消費をしない。良いものに正当にお金を出す、きちんとお金を出してくれるから収入も上がる。このエコシステムを崩さないために大規模施設の参入は制限されている。なので大きなショッピングモールやスーパーマーケットはなかなか見かけない。だから景観もいいし、バルもパン屋さんもブティックも美味しくておしゃれで努力ができる。そのうち僕の好きなヨーロッパも紹介したい。

僕はアメリカが好きで嫌いだ。だって、アメリカはこんなにもかっこいい。僕の好きなパタゴニアだって、アップル製品だって、レイバンだって全部アメリカだ。

日本人「なんで奴らはいつも遊んでばかりいる頭ハッピー野郎なのにこんなブランドが作れるんだ!?その頃日本はサービスザンギョウでカロウシだぜ。」そう思ってしまう日本人は一度カルフォルニアに行くことをお勧めする。カルフォルニアのカラッとした晴天と冷たい海を渡ってくる潮風。しこたまサーフィンをしてカロリー高めのバーガー&ポテトとビールを飲んだらあなたもすぐに頭ハッピー野郎に大変身さ。僕も頭ハッピー野郎になりたくて定期的にカルフォルニアに行きたい病になっちゃう。頭ハッピー野郎は思いつくこともハッピーだから新しい「何か」が作れるんだろうな。

けどしばらくそんな生活をすると、太っちゃうから嫌いだし、見えてるかっこいいことの裏には資本主義が見え隠れしてるのが嫌いだし、ドナルド・トランプが嫌いだからアメリカは嫌いだ。

現実的にもし僕が、別荘を持つとしたら台湾だろう。僕たちは英語だけは勉強していて、なんとなく単語もわかるから、欧米だったら単語だけでもなんとか思いのものを手に入れられる。アイスクリーム屋さんでは指差して「ディス!、チョコレート!、ワン!」で好きなアイスクリームが手に入るだろう。

しかし、アジア圏に行くとそんな訳にはいかない(もちろん日本人以上に英語を喋れる人は多いが。)手に入れたいものも手に入らない、行きたいところにもいけない。(昔々、タイでコンドー◯を入手し、いざ!という時に開けると女性用生理用品を買っていたことに気づいたのは妻には内緒だ、購入の時に僕が薬局の店員にどうジェスチャーをしたのかはご想像にお任せする)このことからもわかるように、アジアは日本から一番近いのに欧米に行くよりももっとディスティネーションだ。

台湾にいると他のどこのアジアよりもウェルカムさを感じるし(一部のアジアの国でウェルカムさを感じたらあなたを騙そうと近寄ってきている場合も多い)、サービスや商品をいちいち適正価格を調べたり交渉したりしなくて良い。インドネシアやタイはパワーがありすぎてちょっと疲れる歳になってきた。台湾はもう少し力が抜けていて、一番は海も山も美しいことかな。

旅はあなたを自由にしてくれる。新しいアイデアをくれる。既成概念を変えてくれる。チャレンジをさせてくれる。僕は中学生の頃はノンフィクション作家の野田知佑や開口健や星野道夫の本が好きだった。彼らのように旅と冒険に満ち溢れた人生を送りたかった。彼らのようにまではなれなかったけど、16歳で路頭に迷ったロンドンから始まり、拳銃を突きつけられたタイも、交通事故で車ごと谷に落ちてしまったメキシコもたくさんの冒険が今の僕の一部になっているし、大概のことは「あの時のアレに比べたらなぁ」って思えるし、ハートの強さも、臨機応変さも、多様性も教科書で学べないことは旅で学んだから、愛する子には旅をさせたほうがいいと思うし、今日も、また旅に行ってもいいですか?って妻を説得する日々を送っているのである。



ライター : Ito “Ero-Tomo” Tomokun

プロフィール

伊藤智彦 1982年生まれ.宮崎市出身 青島在住
運動嫌いの高校生が行き着いた部活は山岳部.登山とロッククライミングを始める。浪人の頃にはサーフィンを始め、東京の大学にいくが宮崎の自然と海を捨てきれず、卒業後にソッコー帰郷.山は登山やトレイルラン、ボルダリング、海はサーフィンやダイビング、陸ではトライアスロンや料理など、満遍なく中途半端に上手くなるのが得意.さまざまな仕事、バイト(山岳ガイド、サーフインンストラクター、サーフギアのセールス)をした後、本業は会社を経営している。最近、小学生の頃の夢は作家さんだったことを思い出し、ライターの仕事を始める。(やらせてくださいと頼みこむ)
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